建設用語集


よみ 用語 解説
はせん 派川 本川から分かれて流れる河川。
ぱいぴんぐ パイピング 土中の浸透水による水道ができること。砂質地盤など透水係数の大きい土質で発生する場合が多い。
はてい 破堤 洪水、越水などにより、堤防が決壊すること。
ぱねるしきふとんかご パネル式ふとんかご ふとんかごの金網に、あらかじめ工場で枠線を取り付けパネル状にして出荷する。施工現場において連結コイルで簡単に箱状に組み立てることができる。
ばんせん 番線 鉄線(針金)の太さ(線径)を表す言葉から転じて鉄線(針金)の一般呼称。鉄線の圧延工程で使用するダイスの番号から転じたものと思われる用語で、各国によって対応番数と線径は若干異なる。我国では0番~34番までの呼称が一般的であり、番号が小さくなるほど線径は太くなる。代表的な対応番数と線径は、0番(φ8㎜)4番(φ6㎜)8番(φ4㎜)で34番(φ0.23㎜)となる。鋼製組立網(大型フトンかご)に使用されている金網の線径は最大の0番線(φ8㎜)が使用されており、その強靭さと耐久力には定評がある。
ひえつりゅうだんめん 非越流断面 重力式コンクリートの砂防ダムには、流水が流下する越流部と流水が越流しない構造の非越流部とがある。砂防ダムの堤長が長い場合、その経済性、施工性を考慮して越流部と形状を変えた非越流部の断面を決定することがある。この場合、非越流部の断面は上流のりが急で、下流側の下流のりが緩となるので、越流部断面に対して逆断面となると表現することがある。
ひしがたかなあみ 菱形金網 ジグ(ジラス・ヘラ)によって一定のピッチで山形に曲げられた列線を互いに絡ませて、菱形の網目を形成する金網。菱形金網は編み動作で製造される代表的な金網である。その用途は土木・建設関係では、フェンス・落石防止用網・河川護岸工事用のかごマットじゃかごとして、農・水産・工業用では、乾燥・養殖網・コンベヤーなどに使用される。現在、菱形金網の利用域はあらゆる分野に広がっている。
ひもん、ひかん 樋門、樋管 堤内地の雨水や水田の水などが川や水路を流れ、より大きな川に合流する場合、合流する川の水位が洪水などで高くなった時に、その水が堤内地側に逆流しないように設ける施設。このような施設のなかで、堤防の中にコンクリートの水路を通し、そこにゲート設置する場合、樋門または樋管と呼ぶ。樋門と樋管の明確な区別はなく、機能は同じである。また堤防を分断してゲートを設置する場合、その施設を水門と呼ぶ。水門を堰と混同する場合があるが、水門はゲートを閉めた時に堤防の役割を果たす。
ひょうじゅんかんにゅうしけん 標準貫入試験 現地における土の硬さ、締まり具合を知る指標となるN値を求めるために行う試験。63.5kgのハンマを75cmの高さから落下させ、サンプラーを30cm貫入させるのに要する打撃回数を測る。 ⇒N値
ひらばりこう 平張工 かごマット工において、計画勾配が原則として1:1.5より緩い場合に使用される。厚さ30~50cmのかごをマット状に設置。断面方向・延長方向とも連続した一体化構造である。
ふーちんぐ フーチング 柱や壁などの構造物の荷重が土の表面の限られた部分に集中して作用すると、土層は破壊または沈下するので、それを防止するために荷重を広い面積に分散させ、地盤または杭に伝えて支持させるように底面を広げてある基礎構造物。
ふくダム 副ダム ダム工において、主ダム下流部の洗掘防止のために設けられる工法。一般に主ダム、副ダムともに岩盤上に設けられ、ウォータークッションにより自由落下水流の衝撃力を緩和させ基礎の保護を目的として施工される。
ふくだんめん・たんだんめん 複断面・単断面 単断面は高水敷がなく、低水時も高水時も水面幅に大きな差がない構造。一方、複断面には高水敷があり、高水時の水面幅が低水時の水面幅に比べて大きく広がる特徴を持っている。これは、高水敷の上では水面幅が急激に広がることによって、流下する水の水深が浅くなり流速(流れる速度)も遅くなる。
ふくろづめたまいしこう 袋詰玉石工 化学繊維や金網で袋形状を構成して、その中に石材やコンクリートガラを入れて根固め工などに利用する工法。 →根固めマット(金網)根固めネット(化学繊維)
ふしょくしろ 腐食代 鋼材が長年にわたって腐食する厚みを、あらかじめ設計時に腐食条件と期間を考慮して定める余裕代。
ふつうかせん 普通河川 一級河川,二級河川,準用河川以外の小河川を普通河川と呼ぶ。実際の管理は、市町村などが行っている。
ふどうちんか 不同沈下 構造物の基礎地盤の沈下量が一様でない場合の沈下。最小の沈下量を基準として各地点の沈下量を表わす。
ふとんかご ふとんかご ⇒(角型じゃかご)従来のじゃかごと同じめっき鉄線で、箱構造になっている。胴網・ふた網・中枠・骨線・閉じ線からなる。⇒パネル式ふとんかご
ぶらんけっとこうほう ブランケット工法 高水敷を難透水性材料で被覆し、裏のり尻近傍の浸透圧を低減する。堤防の基礎地盤を強化する方法の一つ。
ふろーてぃんぐだむ フローティングダム 砂防ダム基礎部は一般に岩盤であることが望まれるが、ダム高15m以下の砂防ダムに限っては、基礎が岩着しない砂礫層上にダムを築造することがある。このダムを岩着している基礎を持つ砂防ダムに対して、フローティングダムと呼ぶ。
ぶろっくだむ ブロックダム 屈撓性を持たすためブロックによって築造されるダム。その性質上地すべり地でのダムに用いられている。またブロック継ぎ足しによって容易にダムの形状を大きくすることができるため、災害復旧工事などでも用いられている。しかし衝撃力に対応するには不適当で、土石流対策用のダムには向かない。また、基礎部の細粒砂の流出による形状変化が生じやすい。
ぶんぷかじゅう 分布荷重 ある範囲に分布して作用すると考えられる荷重を分布荷重という。分布荷重の大きさがその範囲で等しい時は等分布荷重という。
へいきんりゅうそく 平均流速 マニングの平均流速公式等により計算される低水路あるいは高水敷の平均流速の値。高水護岸の場合は堤防法尻部、低水護岸および堤防護岸の場合は低水路断面の平均流速を指す。
ぺーはー pH 物質の酸性とアルカリ性を示す値。 pH7で中性  酸性が強いと数字は7より小さく アルカリ性が強いと数字は7より大きい。
ほうすいろ 放水路 河川の途中から新しく人工的に開削し、直接海または他の河川に放流する水路のことで、「分水路」と呼ばれることもある。河川の流路延長を短くして、洪水をできるだけ早く放流する場合,または洪水量が増大して河道の拡張だけでその洪水を負担することが困難な場合,あるいは河口が土砂の堆積などによって閉塞されているような場合に設けられる。
ほうせきど 崩積土 侵食や温度変化・凍結融解などの風化作用によってできた岩屑や土砂などの風化物が重力の作用によって斜面の下方に堆積したもの。
ほうせん 法線 構造物の平面的な配置を示す線。流路工計画においては、流路の法線は重要な一要素である。一般に、砂防流路工の法線は直線形が望ましいとされている。
ぼうふしょり 防腐処理 木材の性能を長期間維持するために行われる処理。防腐処理には、木材の表面に薬剤を塗布したり、木材を短期間薬剤に浸ける表面処理と、注薬缶の中に木材を納め、真空ー加圧ー真空というプロセスを通して薬剤を木材の内部にまで浸み込ませる加圧式処理法がある。耐久性は後者の方が、干割れを起こしても無防備にならないため、格段優れている。
ほきょうど 補強土 土中に補強材を敷設し、土のせん断強度を補強し、盛土全体の安定度を高めた工法。
ほきょうどへき 補強土壁 補強土の原理を応用して盛土を盛り立て、さらに法面付近の土砂のこぼれだしを防ぐための壁面材を用い、これとグリッド材とを連結して急勾配の法面とし、自重や外力に対して安定を得るよう強化された土構造物。最近では壁面勾配1:0.6より急勾配のものをさす。 → ガードン混合擁壁
ほきょうもりど 補強盛土 法面勾配が1:0.6以下の緩い勾配で、引張補強効果や排水補強効果を有するジオテキスタイル等を盛土内に敷設し、盛土体にせん断強さや引張強さを与えた盛土構造。
ぽりえちれんけいひふくあえんーあるみにうむめっきてっせん ポリエチレン系被覆亜鉛ーアルミニウムめっき鉄線 亜鉛ーアルミニウム合金鉄線に高密度ポリエチレン樹脂を密着被覆したものである。著しい腐食をおこす恐れのある酸性河川、高塩分濃度を有する河川などの使用に有効である。
ほりこみかどう 掘込河道 流路工を施工する際に護岸天端を周囲地盤と同一もしくはそれより低い所に位置させる。流路工が周囲より低いため掘込河道と呼ぶ。これは洪水流を安全に流下させる目的で施工される。

ページTOPに戻る