かごマット平張り工は、主に中下流域の流れが緩やかな河川で使用され、護岸法勾配が1:2.0以上の緩勾配に適した製品です。 但し、下記条件下では適用できませんので注意が必要です。
治山、砂防、道路分野等で御使用頂く場合はこちら
法面勾配 | 鉄線籠タイプ | 留意事項 |
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0.5~1.0 | 多段 | 5分に拘らず、できるだけ緩やかに |
1.0~1.5 | - | 多段と張の※複合型を検討 |
1.5~2.0 | 張+すべり防止 | 5.施工箇所の法勾配が1:2.0未満の急な区間を参照のこと |
かごマットの構造検討は、かごマット施工区間の堤防や河岸に働く代表流速(Vo)を算定し、この代表流速に対応した中詰め材料の平均粒径と護岸構造を選定した後、総合的な検討により、護岸構造と適用区間の決定を行います。
1・代表流速(Vo)の算定 | |
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(1)設計水深(Hd)の設定 (2)粗度係数(n)の算定 (3)平均流速(Vm)の算定 (4)補正係数(α)の算定 (5)代表流速(Vo)の算定 |
(ア)代表流速算定の詳細 |
2・中詰め材料の粒径とかごマットの選定 | |
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(1)中詰め材料の平均粒径(Dm) (2)籠の厚さの選定 (3)籠の網目の大きさと形状 (4)籠の線材の太さ(線径) (5)籠の仕切り網の間隔と角度 |
(イ)かごマット選定の詳細 |
3・総合検討 |
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・構造別の適用区間の決定 |
代表流速(Vo)は、平均流速(Vm) に補正係数(α)を乗じて求めます。
平均流速(Vm)の算定の流れは、以下のようになります。
平張り工の中詰め材の粒径は、代表流速(Vo)を用い、下式により算定します。
ここに、
:法面における無次元限界掃流力
:平坦場における無次元限界掃流力(=0.10) | |
:中詰め材料の水中比重 | |
:法面の傾き | |
:材料の水中安息角(=41°砕石想定) | |
:相当粗度(=2.5.Dm) | |
:重力加速度(m/s2) |
算出した代表流速(Vo)と中詰め材の粒径を元に下表から適切なかごマットの仕様を決定します
籠の厚さ | 30cm | 50cm | |
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代 表 流 速 |
護岸法勾配(水平) ~護岸法勾配(1:5) |
5.0m/s以下 | 5.0m/sを超え6.0m/s以下 |
護岸法勾配(1:3) | 4.8m/s以下 | 4.8m/sを超え5.7m/s以下 | |
護岸法勾配(1:2) | 4.5m/s以下 | 4.5m/sを超え5.2m/s以下 | |
※上表の代表流速は水深4m以上に適用 | |||
中詰め粒径 (平均粒径) |
5~15cm (10.0cm) |
15~20cm (17.5cm) |
かごマットは大きく分けて本体と上蓋(蓋部)に分かれます。それぞれの部材の名称、構造、鉄線の規格につきましては下図と下表をご覧ください。
籠の厚さ(cm) | 30 | 50 | ||
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網目(cm) | 蓋部 | 6.5 | ||
本体部 | 7.5 | 10.0 | ||
線径(mm) | 網部 | 蓋部 | Φ4.0 | Φ5.0 |
本体部 | Φ3.2 | Φ4.0 | ||
枠骨 | 蓋部 | Φ5.0 | Φ6.0 | |
本体部 | Φ4.0 | Φ6.0 | ||
仕切間隔(cm) | 水平部 | 2.0以下 | ||
法面部 | 1.5以下 | |||
タレ部 | 1.5以下 | |||
側網間隔 | 2.0以下 | |||
仕切の取付け角度 | 法面に直角 | 法面に直角 但し、法勾配が1:2.0未満の 急勾配の場合は鉛直 |
鉄線の 種類 |
メッキ鉄線 | 被覆鉄線 | |
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滑面メッキ鉄線 | 粗面メッキ鉄線 (蓋網専用) |
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メッキ 成分 |
アルミ10% 亜鉛90% |
アルミ11% マグネシウム2% 亜鉛87% |
アルミ10% 亜鉛90% |
メッキ 付着量 |
300g/m2以上 | 220g/m2以上 | 300g/m2以上 |
被覆材の品質等 | - | - | ポリエチレン系 樹脂 押出成形法 |